PATEK PHILIPPE

 カラトラバ/Ref.3796/18Kローズゴールド/Cal.215/ドルフィンハンド/18石/ムーブ番号1842402/1997年製

 飽きの来ない平凡な風貌ですが、その奥に秘められた数々の技法が見る人、所有する人の心をときめかせますよね!

   

 これも「何が?」って言われるほど何もなし状態(^^;; あまり感心のないヒトによく言われるのですが「あっ!ウラブタにキズがあるじゃん!」って。ここへお越しの皆さんはそんなこと言わんですよね(^^;; 
そうです、キズでなくて本物の証明刻印。

   

 18K/750なんて裏蓋開けないと見えないようになっていますよね。製造国の思想の違いが表れているのかな?

  

 竜頭方向から見たところです。このケースラインがたまりませんねぇ。品があるってことかな(^^;;;

   

 竜頭には剣と十字架を組み合わせたカラトラバ・マークが入っています。このマークは12世紀のカラトラバ十字軍のシンボルマークとして、またパテック・フィリップの社標としても知られています。

   

 この尾錠も手作りされたものと聞いております。これだけでも芸術作品ですね。

   

バネ棒までも手作りで製作されているようです。普通のステンバネ棒よりもバネの強さがありません。このことでケースも痛めないのです。さらにらラグの穴に入る所の真棒には丸みをつける丁寧さ。

  

 Cal.215の純正ムーブ。さすがに美しい機械です。永年の技法で育ってきた完成した機械を見てみると吸い込まれそうに見てしまうのは私だけでしょうか? 最近の時計では防水規格が昔と違うようですね。バックパッキンも太めで、裏蓋を閉めるのが容易では無くなってきているようです。今度は何時、直に拝めることができるのでしょうか(^^;;

   

テンプをご覧ください、外周に8個オモリのようなものがありますが、
分かりますでしょうか?それがジャイロマックスと呼ばれてるもの。
そのオモリは補正オモリでテンプの往復運動を微調整するもの
なのです。つまり、緩急針の役目をしています。
遅れ進みの調整を補正する装置はこんなところにあるのです。

   

 ガンギ車受けの表面にはエンブレム状の刻印があるのですが、これがジュネーブ・シールと呼ばれているものです。ジュネーブ市が定める規定に基づいた精度既定がジュネーブ・シール。有名なCOSC(スイス公認クロノメーター検定機関)のテストは15昼夜、すなわち360時間行われるのですが、ジュネーブ・シールのテストでは600時間をかけて行われるとのこと。全製品ジュネーブ・シールはパテックただ1社のみ。

  
   
   
kuroさんの一言

 過去を振り返りますと、この時計も人気がない頃があったのですよ。今では想像できないくらい惨めな価格だったと誰が想像するでしょうか。あの時、先見の能力があれば、億万長者になれましたものを(笑)

  

  

  

   

  

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