19 SEIKO

戦時中ゼロ戦に搭載された名品の流れを継ぐ「19セイコー」
1968年12月製 SEIKO鉄道時計 15石 耐震なし

今回の時計も手巻式となりますが基本的には同じ構造になっています。
ただ付加機能の有無によっては構造も変化しています。
それでは前置きはこのくらいにして裏蓋を開けてみましょう・・・。

裏には国鉄の刻印

ケースにめいいっぱいの大きい機械でチラネジのあるテンプ、味のある
ムーブ惚れ惚れ(^^ゞ・・・テンプ受けを外してみましょう〜

続いてアンクル受けも外してアンクルも取り出します。

    

ここではゼンマイから2番車、三番車、四番車、ガンギ車、
アンクルまでの力の流れを四番受けを外して覘いてみましょう。

これがネジを覘いたすべての部品です。
手巻 部品総数63個 (外装部品別)
ムーブ直径41.3mm 厚み6.40mm 18000振動 5振動/秒

文字盤の下はこんな感じです。
天真の穴石には保油受け石があるようですね。

  

  

kuroさんの一言

 1930年に製造開始した安定した19型のポケットウオッチ。国鉄、JRと引き継がれて職員の携帯時計とされています。この時計も「北」と裏蓋に刻印されていますよね。たぶん、北海道の駅員さんが使っていたんでしょうね(^^

  

  

  

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ハンド回しの仕組


鉄道時計の機械を分解してハンド回しの仕組みを説明していきたいと思います。

    

まずは、ハンドまでの伝達部品を見てみましょう。画像の14個の部品を使っています。
上左端の部品から・・・
キチ車・ツヅミ車、裏押え、カンヌキバネ、オシドリネジ、
オシドリ、カンヌキ、筒車、筒カナ、大鉄車、小鉄車、日ノ裏車、針座、
巻真・リュウズ(内装部品:巻真/外装部品:リュウズ)
出来れば形と部品名とを覚えておくといいかも(^o^:

   

この画像は分針(長い方のハンド)を回すための仕組みです。ちょっと初心者には難しいかな?
流れは巻真→ツヅミ車→小鉄車→大鉄車→日ノ裏車→筒カナ→分針

    

この画像は時針(短い方のハンド)を回すための仕組みとなります。何処がどう違うか分りますか?
真ちゅうの車(筒車)がセンターの所に加わっているのですが・・・。
上記の画像の日ノ裏車→筒車→時針となっています。

   
   
   
kuroさんの一言

 機械の仕組みの一部に触れましたが分り易かったでしょうか? 今後も時計部品の形状、機械内部の仕組みについて画像と共に公開予定。

 同じ鉄道時計の規正装置についても解説を準備しています。

  

  

  

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規正装置について

今週は鉄道時計の規正装置について説明しましょう。

写真では秒針の位置が0秒規正されています。

通常の規正と言えばリュウズを引き抜き針回しの位置にすれば秒針は止まりますね。

この鉄道時計は少し変わった構造を持っています。それを画像と共に探っていきましょう。

大まかな部品は、この3個かな。

長い板状になった部品は規正レバー、その右側がツヅミ車、もう一つの部品は四番車です。

この四番車の歯車のところにピンが出てますよね。これが無いと規正は無理でしょう(^^;

   

二番車の下に鎌首を上げた恐竜?のような白い色の部品が見えるでしょ!それが規正レバーです。

   

少し分りにくい画像ですが、リュウズを引き出すことで規正レバーが四番車のピンの部分にせり出してきています。

   

竜頭を押し込みゼンマイが巻ける状態にしたときです。規正レバーが四番車のピンから外れていますね。

   

この機械の中にも色々と小技がありますよね。

こうして仕組みを見てみるとまた違った認識をもたれたことでしょう。

   
   
   
kuroさんの一言

 鉄道員さんは毎朝の点呼時に、秒単位まで時間合わせをしていたことでしょう。秒針の位置をみて1秒の所にハンドがあれば59秒も待たなければならなりませんよね。当時はノンビリした時代だったのでしょう(^^

  

  

  

   

  

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