ギャレットの2レジスタークロノグラフ。搭載機械はExcelsior Park4/エクセルシオパーク4です。 機械提供を行うエクセルシオパークは完成品メーカーでもあり、ヴィンテージ市場では同社銘のクロノグラフも流通しています。自社製品を作り、他社に機械(クロノグラフ機械)提供を行うスタンスはレマニアに似ています。ただしエクセルシオパークのクロノグラフ機械はバリエーションが少なく、この「4」と改良版の「42」、3レジスターの「40」くらいしかありません。スインギングピニオン式と言われる構造が若干簡略化された「8」という機械もあったようですが、詳細は不明。 エクセルシオパークのクロノグラフ操作感は非常に軽やか。特にリセットボタンは軽く押し込むだけで、ストンと帰零します。 ギャレットは多種多様な機械メーカー(エボーシュ)のクロノグラフ機械を搭載してきた時計メーカー(完成品メーカー)。他にもヴィーナス、バルジュー、ランデロンなどの普及品から高級品まで幅広く採用してきました。ヴィンテージのギャレットは、入手後、搭載機械を確認する“裏蓋開け”が楽しみです。 2001.6 update |
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車は右から「ドライビングホイール」「トランスミッションホイール」「クロノグラフランナー」「ミニッツレコ−ディングインターミディエイトホイール(中間車)」「ミニッツレコ−ディングホイール(30分計)」 スタートとストップでピラーホールが回転しているのが分かります。トランスミッションホイールが連動して移動。拡大画像参照。 リセット時にはリセットハンマーがクロノグラフランナーと30分計の根元にあるハートカムを叩きます。 同時に、スライディング・ギアがスライドして(先端に付く)中間車がクロノグラフランナーの根元にある送りつめから離れます。離れる距離が微少なので分かりにくいのですがこちらも下の拡大画像で確認できます。 |
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バルジューのピラー式機械と比較するとバルジューの造型美を再認識します。ブリッジとトランスミッションなどの形状、配置バランスが機械全体の美しさに寄与していますね。 一方でエクセルシオパークはドライビングホイールにまでルビー(穴石)が使われている高級機の仕様。一番の違いはテンプとピラーの位置が上下逆であること。バルジューの機械を見なれていると、エクセルシオパ−クの機械配置は不自然に感じてしまいますが、スタート、ストップボタンがピラーに近い分、エクセルシオパークのほうが合理的なのかもしれません。 |