SEIKO Speed master

  

 

 「昔の腕時計が当時の値段のまま売られている時計店があるらしい」、、、そんな話を聞いてその時計店の町に行ってきました。時計店の名前は分からないとのことでしたが、電話帳で調べてみると○○町に時計店は3店しかありません。

 地図を頼りに時計店を探します。1店目の店では「古い時計ですか?うちにはありませんよ」と冷たい返答。

 次の時計店をみつけて店内に入ると、ショーウインドウに型落ちのクオーツ時計が数点並んでいるものの、それらしい時計は見当たりません。「何かお探しですか?」店主が尋ねるのでなりゆきを話すと、奥から古い時計が入った『白い箱』を取り出して来ました。「この店だったか!」。心を落ち着かせ箱の中を覗くと、30年前ほど昔の機械式時計が20本ほど入っています。「以前、マニアの方が来てめぼしい時計は買っていっちゃたよ」と店主。確かにセイコー5やオリエントの古い時計はありましたが、食指が動くような“S級ウォッチ”はありません。店主にお礼を言ってこの店を出ました。

 残りは1店です。地図で探すとそこから近所らしいので歩いてその店を探します。すると木造の“いかにもな”時計店が見えて来ました。

 店内に入ると年代物のショーウィンドウに古い時計が並びます。液晶が死んだ初期のデジタル時計もあたりまえのように鎮座している。留守番をしていた店主の奥さんに、他に「古い機械式の時計を探しているのですが、、」と尋ねると、やはり店の奥から『白い箱』を取り出してきました。30年前のロンジンやセイコー、シチズンなど30本ばかり入っている。また非売品ということで見せてもらった別の箱にはグランドセイコーやキングセイコー・クロノメーターなどが新品のまま入っているではありませんか!

 この店にもデッドストックの国産時計を求めて時計ファンがたびたび来るそうで、めぼしいものは既に買っていったようです。やはり非売品以外にこれといったものはありませんでした。

 手ぶらで帰るのも寂しいので代わりに購入したのがこの時計。1991年にリリースされたスピードマスター。セイコースピードマスターでは4世代くらい前のモデルではないでしょうか。

2000.6 update

    

  

  

  

 円を描くように6つの小窓があります。リューズを回し、その小窓中の赤い表示の位置を移動することで使用する機能を選択。機能はストップウォッチ、タイマー、カレンダー、アラームなど。

 ストップウォッチの動きはとてもトリッキー。赤い針が10分の1秒針になり、分目盛の0〜9分の間を往復し計測。分目盛が秒目盛りの役目をします。デモンストレーションモードもあり

 カレンダー表示がユニーク。小窓をカレンダー表示にあわせると全ての針が文字盤時目盛外側にある月目盛を差して月を教えます。月を把握する時計ですのでオートカレンダーになります。