「回路ブロック(上)」と「コイルブロック(下)」です。前者は裏側から見た画像で後者は表です。「回路ブロック」のメッキ部3箇所に「コイルブロック」の金メッキした3箇所が接触するのですが、回路の上のメッキ部とコイルの左端が接触してテンプを作動させ3箇所接触して電池からの微電流でテンプを回転させるのです。ここでも解説させて頂きますと、一つは電池からスイッチを通りコイルに微電流が流れ回路のトランジスタを通り電池へと繰り返し流れます。もう一つは電池からスイッチを通りコイルに行き、回路のコンデンサーから抵抗、そしてトランジスタから電池にと持続的に電流を流すのです。ちょっと難しいかな?(^o^;; |
機械部の車の配列です。ガンギ車にはツメ車が一体となっています。このツメ車の働きは日曜送り、針回し、外部からのショックなどで、ガンギ車に逆転方向の回転力(トルク)が加わった際、ツメ車とツメ止めバネによりガンギ車の逆転を防いでいます。なお、ツメ止めバネは地板にあるガンギ車の上方クロームメッキした部品。 |
これはテンプの画像です。右の方に円形の部分が永久磁石です。回路からコイルへ電流が流れると反発しテンプの往復運動が持続するのです。作動の概要は・・・リュウズを押すと発停レバーがテンプを動かし、同時に電源スイッチが入り、電池と電子回路がつながってテンプが動きだします。テンプが動き出すと検出コイルに誘起電圧が発生し、これがトランジスターをONの状態にさせ、駆動コイルに電流が流れテンプが駆動されます。この動作が持続しテンプの周期的な往復運動が持続するわけです。このテンプの振動は、アンクル・ガンギ車から輪列を動かし秒針・分針・時針及び日車・曜車をも動かします。 |
電池時計は機械式とクオーツ式との狭間で短命でしたが、面白い原理の時計だと思います。簡単に言えばゼンマイを巻くわずらわしさから開放されただけかもしれませんが、当時は珍しさもあって良く売れました。 |