この時計を購入した頃は、国産の機械式腕時計はマイナーな存在でした。その後、機械式時計ブームが本格的に到来し、グランドセイコーやクレドールなど高級ラインを中心に機械式モデルがさかんにリリースされるようになります。一方、セイコー5の逆輸入品など、非常に廉価な機械式腕時計も店頭で見かけるようになりました。 「アルピニスト」はセイコーに昔からあったモデル名。1960年代の機械式腕時計「チャンピオン」や「ローレル」のサブモデルとして存在したようです。ここで紹介しているアルピニストは「ローレル・アルピニスト」をイメージし90年代にリリースされたと紹介されています。 ベーシックなデザインには好感が持てます。ラグの曲線はヴィンテージウォッチの雰囲気。日付表示と簡易方位計が付き、リューズはねじ込み式となってます。簡易方位計は時計の短針を太陽の方向にむけ、方位リング(4時位置の竜頭で調節)を合わせると(短針を太陽に向けたとき、短針と12時位置のちょうど中間点が南を向くので、それにあわせて方位計を回す)東西南北が分かるというもの。 時計購入にあたってはちょっと苦労しています。馴染みの時計店で見つけて後日買いに行ったところ、偶然、お目当てのアルピニストを試着している先客がいました。その先客はそのアルピニストを気に入りお買い上げ。店員に確認すると店のストックはその1本で、型落ちモデルにつきメーカー在庫もないとのこと。その後、あちこちの時計屋を探しまわりましたが全く見つからない。本当に落胆しました。 数カ月後、出張で足を運んだ静岡市の時計店でこのアルピニストを発見。念願の購入となりました。 時計はブレス仕様だったのですが皮ベルトに交換しています。 2000.4 update 2003.5 追記 クマゴローさんのサイトでアルピニストの緑文字盤が紹介されています。 |