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セイコーのロードマチック(LM)・スペシャルです。デッドストック(NOS)を入手しました。LMシリーズは1970年代に大変流行し多様なモデル展開が行われました。ヴィンテージ市場でも様々な種類のLMを見かけます。当時はGS、KSに次ぐ高級機で、定番のカットガラスやGC(グラデーション・カラー)文字盤も数多くの種類発売されました。 日付、曜日とも竜頭を引出してクイックチェンジする方式。上に回すと日付が下に回すと曜日がチェンジします。曜日は和英切替可能。現行のセイコー製機械式時計はこの方式を採用していますが、LMスペシャル以降の機構のようです。 ロードマチック・スペシャル(1970年〜)は亀戸製の52系機械を搭載し、(「スペシャル」と付かない)ロードマチック(1968年〜)は諏訪製56系の別種類の機械を搭載しています。従ってLMスペシャルがLMに付加機能を持たせた上位機種であるという意味ではありません。(諏訪と亀戸についてはこちらで解説しています)。 同じ年に発売されたモデルでも、亀戸製LMスペシャルよりも価格が上の諏訪製LMも存在しました。ただし52系機械には56系にはない微動調整装置が付き、振動数も56系の6振動に対して8振動と高振動である分、全体的に亀戸製の「スペシャル」が高価格設定であったことは間違いありません。 ツキヤさんのページで1974年当時のロードマチック/ロードマチック・スペシャルのカタログを公開しています。カタログ一番上の右端ににここで紹介している時計がありました。 2002.2 update |
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現行の国産セイコー自動巻に搭載される4S系(手巻きはこちら)との比較です。4S系が52系の流れを組むことが一目で分かりますね。亀戸52系はロードマチック・スペシャルをはじめ1970年代のキングセイコー、バナックに搭載されました。クオーツ時代に突入する直前のセイコー(亀戸)の最晩期メカであり、その完成度の高さから現行セイコー自動巻の基礎キャリバーになったのでしょう。 |
ロードマチック・スペシャルには今回紹介した5216Aという機械以外に5206Aという機械が搭載されていることがあります。5216Aには5206Aにない「アオリ調整装置」と呼ばれる等時性調整を行う装置が付加されています。また、5206Aが日付曜日送りが「瞬間送り式」であったのに対して5216Aは「揺動レーバー式」という方式に変更。瞬間送りを犠牲に「日付曜日送りの不能区間」※を無くしたとのことです。 所有の5216Aを観察すると日付表示は11時30分頃から緩やかに移動を始め12時でパチンと切り変わりますが、曜日表示は12時以降、2時間近くかけ(和表示に設定していた場合)英語表示を経て次の曜日に切り替わります。※「国産腕時計9/セイコー自動巻(トンボ出版)参照 |
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ロードマチック 諏訪製 | Cal.5601A | 21600振動 6振動/秒 | |
Cal.5605A | 同上 | 日付付 | |
Cal.5606A | 同上 | 日付・曜日付 | |
ロードマチックスペシャル 亀戸製 | Cal.5206A | 28800振動 8振動/秒 | 日付・曜日付 |
Cal.5216A | 同上 | 5206Aにアオリ調整装置を付加。「日付曜日送りの不能区間」を無くす。 |