シチズンの機械式アラームです。1958年に初号機が発売され10年以上の長きに渡り製造、販売されました。新たな機能を持たせにくい機械式時計ですから当時は相当なインパクトがあったものと想像します。2つの大きな竜頭がデザイン的な特徴。文字盤中央にはアラーム針が指し示すアラーム時刻用目盛りが配されます。 シシズンの手巻式アラームはここで紹介するアラーム針式のものと、文字盤の内側に設けられた目安板にアラーム時刻の目盛りを入れたもの(ルクルトのメモボックス似)とに大別されます。アラーム針式のものは時針、分針、秒針と合わせて4本の針を持つことから愛称は4H(Four-Hands)。 上の竜頭でアラーム用のゼンマイを巻きます。竜頭を1段引いてアラームON状態。アラーム針の移動もこの状態で行います。下の竜頭は時計のゼンマイ巻上げと時刻合わせ用。裏蓋は共鳴効果を持つ二重構造でアラーム音は驚くほどの大音量。裏側には放音孔が開いています。アラーム音はアブラゼミの声のようです。 2002.3 update |
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ハンマーは上の写真のように動きます。かなりの高速で裏蓋の突起を連打。この構造はヴァルカンが考案したと言われています。後年各社から自動巻の機械式アラーム(例)もリリースされました。 |