私も全巻を揃えた「トンボ出版社」の時計本を紹介します。資料の少ない国産腕時計を詳細に調べ上げた各巻は、豊富な写真とデータ、検証が盛り込まれています。国産腕時計コレクターの収集活動の一助となることはもちろん、その楽しみを倍増させてくることは間違いありません。

   

 

 

コメント

国産腕時計 (1)

目次
 セイコークラウンとその系列を紹介。最初期のGSはこの流れの中にあります。心血を注いで開発された初期の国産高級時計とその系列を詳細に解説。またセイコーの数少ない手巻クロノグラフもこの巻で取り上げられています。巻末にあるケースの仕上げ、材質を示す「刻印の読み方」も貴重な資料。

国産腕時計 (2)

目次
 同社デラックス系を解説。私はクロノメーター31石を勉強するためにこの巻を入手しました。この時計自体、現存数が非常に少なく「幻の国産時計」と言われていますが、kuroさんは金無垢の同機を所有しているとのこと。残念ながらトンボ本では金無垢ケースには触れられていません。

セイコー クロノス国産腕時計

目次
 クロノスから44KSにつながる亀戸工場の製品を紹介しています(※亀戸工場の説明)。私はセイコー製電磁テンプ時計(1.2.3)の研究におおいに参考にさせて頂きました。さらに巻末の裏蓋刻印記号の読み方は非常に参考になります。この読み方は現行製品にもだいたい当てはまるようです。

国産腕時計 (4)国産腕時計シリーズ 4

目次
 ホーマーはシチズンを代表する手巻腕時計。その基本構造はクロノマスターまで引き継がれ、ついにはクロノメーター検定に合格するまでに完成されます。クロノマスターや同社の手巻きクロノグラフなど国産ヴィンテージの中で最も優れたデザインを誇った名品の数々を豊富な写真で紹介。生産年表やムーブメント系統図なども。

国産腕時計 (5)

目次
 私が最初に手に入れたトンボ本。コレクションページで紹介していますようにジャイロマーベルをルーツとする諏訪精工舎(※諏訪精工舎の説明)の62系自動巻()金キカイを収集していますので、非常に参考になりました。ちなみに国産の自動巻機械第一号はセイコー(亀戸工場)製です。

シチズン自動巻国産腕時計

目次
 シチズンも積極的に様々な自動巻機械を開発してきました。初号機よりセイコーを真似るのではなく独自の構造、機能を数多く持たせ高級機の展開にも積極的でした。私のコレクションにもスーパージェットクリスタルセブン43石レオパールなど魅力的なシチズン自動巻があります。巻末の裏蓋表示、固体番号、機械番号の解説も参考になりました。

国産腕時計 (7)

目次
 巻名は「セイコー・マーベル」となっていますが、「セイコークラウン」や「セイコークロノス」で紹介しきれなかった手巻機種を広く紹介しています。ディズニータイムやスクールタイム、ユニスターといった廉価機種まで詳しく解説しているあたりがトンボ本ならでは。私もスクールタイムを掘り下げてみました。

国産腕時計 (8)

目次
 目次の通り、バラエティー豊かなシチズン製品を解説。私はアラームコスモトロンの調査に大いに役立ちました。特にセイコーを大きくリードしクロノメーターモデルまで発売した電磁テンプ製品にはページを裂いており、時代の“あだ花”となった感のある同製品群に温かな目が向けられています。シチズンのアイデア製品が溢れている巻。

国産腕時計 (9)

目次
 トンボ時計本の中で一番人気のようです。45系61系56系それぞれのグランドセイコー、キングセイコーを網羅。これまた人気のスピードタイマー、ワールドタイムなどもこの巻で取り上げられています。私はロードマチック同SPの違いについて調べる際にこの本が役立ちました。他にもベルマチックやダイバーなどヴィンテージセイコーの魅力満載。
           

オリエント国産腕時計

目次
 現在はセイコーエプソンの子会社になっているオリエントも独自のセンスで国産時計を大いに盛り上げてきました。ルビーが“狂い咲いた”グランプリ100や異様に大きなキングダイバーはオリエントならではの製品展開。グランプリシリーズに搭載された自動巻機構がIWCのペラトン式に“似ている”のも興味深い。本の表紙にある時計の顔も、、、。

国産腕時計〈12〉戦前・戦後編国産腕時計

目次
 国産腕時計の黎明期から戦後の混乱期までの製品を紹介しています。これはもうマニア中のマニアの世界。この時代の時計は絶対的に資料が不足していますので著者や編さんにあたった方々に敬意を表します。時計製造国としてはこういった記録は残していく必要があるのではないでしょうか。

   

時計本PICK UP トップへ