Gallet venus150

  

  

   

  

  

    

 ギャレットのクロノグラフ。あめ色の文字盤がいかにもヴィンテージです。文字盤にWATERPROOFとありますように、これは初期の防水時計。ケース側にあるネジ穴から差し込むネジで本体を固定しています。下でも詳しく紹介していますが、この時計には裏蓋が存在しません。非常にユニークな構造。スクリューバックやパッキンが存在しなかった時代に防水機能を追求し導き出された“構造”なのでしょう。

 機械の程度が良いのかクロノグラフの操作感は小気味良く、リセットも瞬時に帰零します。 2001.8 update

  

         

   

 このネジ止め構造はギャレットのフライングオフィサー初期モデルなどにも見られるようです。1940年代のギャレットが軍用時計向けなどにリリースしていたのでしょうか。この構造を「4つビス止め」と呼ぶようですが、ビスというよりもネジ。ケースにあるネジ穴からネジが斜めに差し込まれ、この本体を押さえ込む構造。ご覧のように裏側からは機械を開けて見ることができません。竜頭を離脱させて機械を取りだすことができます。

 

   

   

  

  

  

  

  

venus Cal.150

  

  

   

venus 175(参考写真)

venus150

venus170
 ヴィーナス歴代ムーブメント比較。1940〜1960年代のブライトリング・クロノマット/ナビタイマーに採用されたのがvenus 175。その元になった機械がvenus150のようです。ブリッジの形が若干異なりますが、他はほとんど同じ構造ですね。venus170はスインギング・ピニオン式のクロノグラフ。縦2つ目式ですので機械を90度傾けて比較してみました。