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セイコーの電波修正時計「RC/Radio Control」です。時計仲間のらいちんサンのご協力で入手することができました。今では珍しくもない電波修正機能を持つ腕時計ですが、セイコーは1996年にこの時計を発売後、電波修正「腕」時計をリリースしていません。一方でアメリカで発売されたレセプターなどにその技術をフル活用するなど一時は電波技術の開発には積極的でした。 初期の電波修正時計につき茨城県三和町にあるJG2ASの電波のみ受信。取扱い説明書によると「この時計が受信している日本の標準時刻電波は、郵政省通信総合研究所が実験局を使い実験的に送信している電波のため、現在の形式のまま永久的に継続されるかどうか保証されたものではありません」とあります。 ソーラーセルを搭載していますので電池交換は不要。フル充電で30日以上使用できます。内蔵している“高感度小型アンテナ”は毎日午前2時5分より最長7分間自動受信を行い、このときに受信ができない場合は6時5分まで1時間おきに最大5回自動受信が繰り返されます。さらに任意のタイミングでの強制的な電波受信も可能。大阪からですと時計の受信部(時計の上側)を北方向に向けてスムーズに電波を受信できました。受信レベルは液晶に表れるドット表示で確認することができます。時刻表示はデジタル。アラームやローカルタイム機能などがあり2045年までうるう年などの月末修正が必要ありません。 電波時計の歴史は意外と古くJG2ASは1977年世界初の無人化標準電波局として設立されたそうです。この頃はテレビの時報や電話117番の「親時計」として利用されていました。世界初の電波修正「腕」時計は1990年にドイツのユンハンスが発売。国内メーカーではシチズンが1992年のバーゼルフェアに試作品を出品しました。1993年にマルマンがドイツ・ユンハンスの技術協力を得て国内市販1号機を発売しています。1992年シチズンも市販品を発売。セイコーは1996年のこのモデルが初号機です。※ 現在は日本各地に発信局が設立され受信状況は格段に改善されました。さらに複数国の電波をキャッチするマルチ・チャンネル型電波時計も珍しくありません。海外旅行やサマータイムを導入する地域を移動する際には便利でしょうね。 ※上ヱ地義徳さんのページを参照 2002.3 update |
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