RICOH RIQUARTZ Cal.570

  

  

  

  

  

   

  

  

  

 リコーの「RIQUARTZ」。初期のクオーツ時計です。リコーはセイコーに次ぎ国内で2番目にクオーツ時計を発売した時計メーカー。オリジナルの箱、タグと共にデッドストックを入手することができました。入手先はヴィンテージカメラ店。時計は「粟野幹男氏の愛蔵品」と紹介されていました。粟野幹男氏は著名なヴィンテージカメラ収集家で著書も多いようですね。

 文字盤はいかにも70年代のテイスト。石文字盤の12時位置には黄水晶が置かれます。クオーツ(水晶)時計ですので、これに関連付けたのかもしれません。風防のカットガラスもこの時代の流行でしょう。

 搭載されいてるリコーのCal.570は同社初代のクオーツ機械であるCal.550の後継機。RICOH-57系として体系化される機械で、セイコーの38系、シチズンの86系などと共にクオーツ式の草創期を代表する機械です。裏蓋を開けると大きな水晶振動子ケースが目に飛び込んできます。 2002.6 update

  

   

    

  

  

   

    

    

    

   

   

    

  

  

  

  

 

   

   

   

  

   

JIS B 7010時計部品名称23Pより(日本規格協会発行)

  

  

   

リコーのCal.570

90年代のクオーツ
 90年代のクオーツと比べるとCal.570の水晶振動子の大きさが分かります。水晶振動子の加工技術/小型化がクオーツ“腕時計”開発の壁だったようです。

  

 

  

    

  

  

オマケ

   

水晶振動子を2個搭載して精度を追求

   

SEIKO Cal.9923/1979年 年差±20秒 「KING QUARTZ」に搭載

  

  

 世界初のクオーツ腕時計を世に送りだしたセイコーは水晶振動子(クオーツ)を2個搭載し精度を高める仕組みを考案しています。掲示板にお越し頂いている時計師のkuroさんに解説頂きました。

 ツインクオーツは出来のいいクオーツでした。99シリーズは従来のクオーツの発振、分周、駆動回路に加えて新たに開発されたツインクオーツ方式温度補正回路を備え高精度を実現。当時としては素晴らしい時計でした。温度補正回路とは、1/副水晶振動子と緩急装置とを備えた補正用の発振回路 2/基準水晶振動子と副水晶振動子の振動数を比べて時計の温度を演算する検出回路 3/検出された温度に従って正しく補正する補正回路 で構成されコンピューター処理をし温度変化に対する歩度変化を最小限におさえることにより高精度を可能にした時計です。