ZENITH(同社歴史)のCal.135搭載「CHRONOMETRE」。ゼニスのクロノメーター表記は精度規格の「CHRONOMETER」ではなく、歴代「CHRONOMETRE」となっています。Cal.135の製造期間は1948年から1962年。数あるヴィンテージウォッチの中でも、この時計(機械)を“最高傑作”にあげる収集家も多い名品・名機です。生産数は1万1000個と言われ、現存する固体はそれほど多くありません。文字盤にはいくつかのバリエーションが存在しますが、紹介する時計は銀文字盤にシャープなハンドを持つZENITHらしい固体です。30ミリという大型の時計機械を収容することでケースは大型。6時位置のスモールセコンドもスペースに余裕を持ってデザインされています。 一番の見どころはやはり搭載機械。直径30ミリは腕時計機械のクロノメーター・コンクール(解説)における制限サイズだったと言われています。高い精度を出すために大型テンプを採用、同時代の腕時計と比べるとその大きさは際立ちます。また特殊な緩急調整装置も収集家がこの時計に惹かれるポイントのひとつ。シンプルに分割されたブリッジには美しい磨き模様が見られ、大型のルビーと同じく大型のテンプ、緩急機装置が理にかなった形で配置されています。 2006.4 update |