Cal.321搭載スピマス・シースルーバックカスタム 〜悠太の父サン編〜

  

悠太の父サン・筆

 もともと機械類は好きだったのですが、ゼンマイ時計に惹かれ色々と見ているうちにクロノグラフが欲しくなり、スピードマスター3572.50シースルーバックモデルを購入。6振動機械の刻む音や裏側から見えるロジウムメッキの美しい機械に見惚れながら使用していました。その後、このスピードマスターの歴史やエピソードを知るごとにオリジナル機械であるCal.321への憧れが増し、Cal.321搭載モデルの入手に至ります。時計が届き、裏蓋を開いて見ると、搭載されているクロノグラフ機械Cal.321は年式の割に非常に状態が良いことを確認。この時計のシースルーバック換装を決心し、工作を開始しました。

  

  

 スピードマスター105.003/通称3rdモデルとの事で購入しましたが、色々と調べてみると機械・文字盤・風防は2ndモデル、ケース・裏蓋は3rdモデル、ベゼルは5thモデル、針・ダストカバーは現行品、ブレス無しの状態でした。(感謝/調査協力:WELCOME To スピードマスター !? おじゃるさん)。裏蓋は研磨されてシーホース刻印など一切なくなっています。 

   

   

機械は頑強なケースに守られて非常に綺麗な状態です。 

   

   

 なかひろさん、おじゃるさんの換装例を参考にスペーサーを作成しました。当初、シリコンゴム1mm厚を使用したところ、その収縮性でジャストフィット。しかし使用した素材について不安があったので、なかひろさんの掲示板にてお披露目し、皆さんに相談したところ、シリコンゴムとシリコンオイルの相性が悪い事が判明し、急遽、0.5mm厚のプラバン+Oリングに変更しました(なかひろさんと同じ方法)。

 シースルーバックからは綺麗な赤金メッキのCal.321が常に見えて大満足です。使用した裏蓋には「LIMITED EDITION」の刻印。まさに限定品気分です。

  

  

 購入時、この時計は本体のみでベルトが付いていない状態でした。とりあえず手持ちの20mm革ベルトを装着。しかし、これからの季節はブレスにしたいと19mm幅の純正ブレスを探してみますが見つかりません。そこで入手しやすいスピードマスタープロ用20mmラグ 1171/1ブレス&633フラッシュフィットのセットを購入し、おじゃるさんのページを参考に取り付ける事にしました。

  

  

 入手したセットのフラッシュフィットは20mm、一方、時計側のラグ幅は19mm。この調整はフラッシュフィットの両サイドを0.5mm削るだけです。ひたすら鑢を使って、削りすぎに注意しながら作業。バリと平行には注意しました。

  

  

 フラッシュフィットを改造して装着してみたところブレスの時計側の幅も20mmあり装着時ラグに当たる事が判明。少々傷が付くことぐらいで、使用に問題はないのですが、せっかくですので時計側を一駒外すことにしました。色々と試しましたが、巻き部分で外すことは出来ず、駒を破壊することで外しています。最初はためらわれましたが、私が所有する道具ではこの方法がいちばん綺麗に外せたようです。駒を一つ外して幅を19mmにしたのですが、それでもうまく取り付けることができません。駒同士をつなげる輪の部分とフラッシュフィットにつなげる輪の部分では微妙に太さが違うため、うまく連結しないのです。そこで輪の部分を太く改造。千枚通しを使って広げる力技です。

  

  

 シースルーバック裏蓋換装、ブレス装着が完了しましたので現行品と記念撮影しました。赤金メッキとロジウムメッキ、いずれもも綺麗で健気に作動。大切にしていきたいと思います。

  

  

     

   

 

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