Crystal Seven 43JEWELS

  

  

  

  

  

  

 シチズンのクリスタルセブンです。同シリーズは1960年代後半のシチズン最大のヒット作でした。最近、逆輸入という形でクリスタルセブンの復刻品が出回っていますが、機械は別ものです。1965年に製造が開始された同シリーズはヒットに連動するように多彩なケースバリエーションがリリースされました。ビンテージマーケットにも多種多様なクリスタルセブンを見つけることができます。また石数のバリエーションが多いのも特徴。21、23、27、30、33、43石が存在するようで、ここで紹介している時計には43石のCal.5204が搭載されています。これはシチズンの歴代機械式時計中で最多石。43石モデルは自動巻のベアリングボールにルビー(石)ボールを採用しています。特にベアリングボールの量が多い52系(52系の解説はこちら)の機械ですのでその様子は壮観。国産時計ではセイコーマチック・セルフデータ39石が同じくベアリングボールにルビーボールを採用しています。

 クリスタルセブンの“クリスタル”は風防の「クリスタルガラス」を差します。国産時計で「クリスタルガラス」を採用したのはクリスタルセブンが実質初めてとのこと。また“セブン”は伝統的にシチズンのペットネームに使われていたようですが、セイコー「5」を意識していたことは容易に想像できます。60年代前半のシチズン自動巻シリーズである「ジェット」にも文字盤に「7」と書かれた時計を見かけます。

 裏蓋はスクリューバック仕様。「CR7バッジ」が豪華です。刻印された数字から1968年3月製造の時計だと分かりました。 update 2002.4

    

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

秘密の花園

  

 

  

  

  

  

海外販売用として復活した「クリスタル7」。機械はミヨタ製が積まれているものと想像