SEIKO SPEEDMASTER cal.7A28

  

  

  

  

  

  

 セイコーの初代「スピードマスター」です。1983年に世界初の“多機能アナログクオーツウオッチ”として発売されました。つまりクオーツクロノグラフ(非デジタル)のことです。セイコーの機械式クロノグラフは「スピードタイマー」がモデル銘でしたがクオーツになって「スピードマスター」とモデル銘を変えました。セイコーの「スピードマスター」はその後もモデルチェンジを繰り返し(例12)現在も現行モデルをリリースしています。ただしここで紹介するCal.7A28の機械を積んだ「スピードマスター」は83年からほんの数年間リリースされ型落ちとなってしまいました。

 黒文字盤の外周にはタキメーターを配置。つや消しチタンカラーのケースとベルトが黒文字盤の精悍さを際立たせます。クロノグラフ機能としては右上の5/100秒系がクルクルと回り、センターのクロノグラフ針が秒を積算していきます(5/100秒計の数字表記は10刻みですが目盛りは20あります)。さらに左上の分積算計が最大30分まで積算。下にあるのは通常の秒針です。スプリット計測も可能。また電池寿命が近付くと秒針が2秒間隔で動き予告してくれる機能も搭載。

 左下の竜頭は2段式になっています。2段引出して時間を調整。特筆すべきは1段引出して行うカウンター機能。5/100秒計、CG(秒)計、CG分積算計を各ボタンを使いひとメモリずつ動かすことが可能となります。それぞれの最大カウント数は5/100秒計=20、CG(秒)計=60、CG分積算計=30。

 搭載されているCal.7A28は同時期のジウジアローモデルなどにも搭載され、7A系のクロノグラフにはムーンフェイズモデルもあたようです。遂にはCal.7A28を搭載した軍用時計が1984年にイギリス空軍ロイヤルフォースに採用されました。2002.2 update

    

  

  

    

  

  

  

  

  

文字盤下に諏訪工場マーク(当時はエプソン/詳細)を見つけました

  

  

  

  

   

  

  

  

  

裏蓋表記から製造年月は1983年3月 

  

  

  

  

  

7A系は独立した3つのモーターを採用しているとのこと

(現在のクオーツクロノグラフのほとんどは1つのモーターで各動作をまかなっています)

    

  

  

クオーツ機械ですが微調整装置も備わっています。

  

  

  

  

 

1983年スピードマスター Cal.7A28

1996年スピードマスター Cal.7T32