スーパージェット・オートデータのPW(パラウォーターケース)仕様です。防水は15気圧/150メートル。夜行黒文字盤はダイバーウォッチの雰囲気ですね。国産メーカ−が本格ダイバーを手掛ける前ですので当時はダイバーウォッチのように使われていたのかもしれません。 スーパージェットは「ジェット」の愛称で呼ばれるシチズン03系機械搭載の最高級品。日付のないスーパージェット35石にはCal.0341が、日付のついたスーパージェット・オートデータ39石にはCal.1151が搭載され、さらにここで紹介する150メートルPWにのみ、日付をクイックチェンジできる後期型Cal.1161が搭載されました。参考までにスーパージェットのPW防水ケースには、40メートル、80メートル、この150メートルの3種類があります。150メートルのモデルのみワンピース構造でした。 風防にはクリスタルガラスを採用。シリーズとして初めてクリスタルガラスが採用された時計はクリスタル・セブンですが、単発の時計としてはこの時計が日本で最初かもしれません。歴代のシチズン高級品に与えられた「三ツ星マーク」はバッジで文字盤に置かれます。力強い太めのインデックスとドルフィンハンドには夜光塗料が塗付。プレーンなケースとスッキリとしたラグ形状が上手くまとまっています。1960年初頭当時、定価18500円とのこと。当時はなかなかの高級品だったことでしょう。 参考/国産腕時計6 シチズン自動巻 トンボ出版 2002.7 update |
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Cal.1151とCal.1161との比較。ブリッジの刻印が一部違いますね。Cal.1161はテン輪下に機械番号が刻印されていますが、Cal.1151のテン輪の下には「D」と刻印がありました。Cal.1161にはEC(Easy Change)と呼ばれる「日付早修正」機能が付加されています。竜頭は1段引き出すと時間合わせに、2段引き出すとカレンダーがクイックチェンジします。1段目の状態から2段目への引き出しを繰り返すことでカレンダーは次々に進んでいきます。ただし午後8時半から午前0時のあいだはカレンダーの不能期間ですので同操作ができません。 |