SEIKO LORD MARVEL

  

  

  

  

 グランドセイコーが登場する以前に発売されたセイコーの最高級機、ロードマ−ベルです。初号機の発売は1958年。この時代は腕時計自体がいまだ高級品でしたが、ロードマ−ベルは国産腕時計では初めて“高級腕時計”として売り出され、既存の製品の2倍という高価格設定がされていました。製造は諏訪精工舎(解説)で、機械は同舎のマーベルをベースとしています。商品としてのロードマ−ベルは長期に展開され、大きく分けるとマーベル・ベースのものと、後期のクラウン・ベースのものに分けられます。ここで紹介しているものはマ−ベル・ベースのもの。後期のクラウンベースのものはグランドセイコーと共存していましたので、グランドセイコーに次ぐ準高級品の製品ポジションでした。

 国産初の高級腕時計らしく、見るからに丁寧に作られています。未使用品を入手することができましたので、手にとると今でも当時の“高級感”が伝わってきます。文字盤のインデックスは植字、さらに「LORD MARVEL」の文字は珍しい掘文字の意匠。搭載機械も非常に丁寧に仕上げられています。国産時計では最も美しい機械のひとつでしょう。丸穴車や角穴車は特別な形状のものが使用され、部品はそれぞれ丁寧に磨きこまれています。また機械に固体番号を刻印したのはこのロードマーベルが初めてでした。

 マーベル・ベースのロードマーベルも微妙に差異があり、ここで紹介しているものは後期型モデルとのこと。特徴は次の通りです。

(1) Diashock 23 Jewelsの表記 / 後期型モデルから「23」が大きくなります。
(2) 緩急機のネジが廃止 / 初期型にはネジがついていました。※取扱説明書(写真は下)の機械図にはこのネジが見られます。緩急S表記の左側。
(3) 12時インデックスが一体化 / それまでは2本のバーを埋めていたのですが、この時計は太い一本のバーになっています。

 参考資料/国産腕時計 セイコーマ−ベル 長尾善夫著 トンボ出版

 2004.7 update

    

  

  

  

手の込んだ彫文字

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

新品時の保護シールが残っていました

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

18000振動 5振動/秒

  

  

  

マーベルとの比較。

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

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